実は奥が深いコーヒーの話
ヤギが元気になったのを見てコーヒーを飲む習慣が始まった!?
世界中で愛されていて、どこに行っても手に入るコーヒーですが、実はその起源にはいろいろな説があって、それぞれ興味深いものがあります。
一つの説として有名なのが、エチオピアのヤギ飼いの少年、カルディ君にまつわる話です。
このカルディ君の話から、コーヒーや輸入食品などの小売店の名前が取られているようで、興味深いものがあります。
カルディ君がいつものようにヤギを放牧していると、ヤギたちがある木の実を好んで食べることに気づきました。
そして、その実を食べると、いつもより元気に飛び跳ねたり走り回ったりして、あきらかに何かが違うと感じます。
気になったカルディ君もその実を取って食べると、おいしいばかりか気分がすっきりとしてきたということに気づきます。
こうしてコーヒーが飲まれるようになったというのが、一つの説です。
参考記事→キーコーヒー
最初は実をかじるだけだったのですが、徐々に豆を乾燥させて焙煎し、現在のように飲むために用いるようになってきました。
イスラム教の僧侶が発見したコーヒー
もう一つの説に、イスラム教の僧侶がコーヒーを発見したというものがあります。
この僧侶は、祈祷をすることによって、多くの人の病気を治してきましたが、ある日モカという名の王の娘を祈祷によって治すことになりました。
幸い、祈祷が効いて娘の病気は治ったのですが、僧侶はその王の娘に惚れてしまいます。
怒った王はその僧侶を山の中へと追い出してしまいます。
そこでその僧侶は、小鳥がたくさん止まってつついている赤い実を発見します。
その実をスープにしてみると、とても元気になることに気づいた僧侶は、その実のスープを癒しのスープとして持ち国に帰りました。
そのコーヒーのスープの効き目はテキメンで、それを聞いた王も僧侶を許すことになったというお話です。
この話もやはりコーヒーが薬のような力があることに気づくことによって、食用として始まったということを教えてます。
食べ物から飲み物へ
このように、はじめコーヒーはその実を食べるということから始まりました。
しかし、いろいろな食べ方が試されているうちに、赤い実の部分だけでなく中の豆の部分を挽いて食べたりお茶のようにして飲むようになっていきました。
そして、いろいろな飲み方がとられるようになり、豆だけを焙煎して飲むととても香りが良いということに気づくようになりました。
コーヒーは赤い実に覆われていて、その実もさわやかでおいしいのですが、現在ではその実の部分が用いられることはほとんどなく、豆だけが取り出され焙煎されて、コーヒーとして飲むように用いられています。